学校長からのメッセージMessage

生徒のみなさんへ、訃報のお知らせ

皆さん、今日はとても悲しいお知らせをしなければなりません。
去る一月九日に左藤恵学園長先生がご逝去されました。行年九六才でご浄土に旅立たれました。ご逝去を悼み慎んで哀悼の誠を捧げたいと思います。学園長先生が無事に、阿弥陀仏がお住いの極楽浄土、西方浄土に着かれますことを皆様とともに心よりお祈りしたいと思います。
学園長先生は僧侶で、政治家、弁護士でもあり、何よりも教育者であられました。京都大学をご卒業し、当時の郵政省にキャリア・第一種国家公務員として入省され、たぐいまれな才能を発揮して郵政省の基盤づくりに貢献されました。その後、父の左藤義詮先生の後をお継ぎになって政治家の道に進まれました。大阪府の衆議員選挙で一〇回連続当選して、この間に郵政大臣、法務大臣、国土庁長官を歴任され、大阪府はもとより日本の国に多大な貢献をされました。日本を代表する政治家であられました。
一方、学園長先生は一九六九年から二〇〇三年まで三十五年間の長期に亘って大谷中学校、高等学校の校長先生を務められました。政治家として多忙な時であっても、学校行事には必ずご指導をいただき、多くの生徒を幸せの道に導いていただきました。特に、中学一年の多武峰の林間学舎には欠かさず参加していただき、新入生たちに大谷学園、大谷中学校、大谷高等学校の教育理念を教授していただきました。
本校の教育理念は「次世代の命を育む女性にこそ高い教養と豊かな魂を」の言葉に込められています。本校はこの理念を礎に、常に「朝に礼拝、夕に感謝」の校訓を唱和し、「報恩感謝の念」を育む教育を実践しています。この教育の精神的支柱が左藤恵学園長先生でした。
ご逝去されたことは誠に悲しく、寂しく、残念でたまりません。学園長先生は常に大谷学園の発展を願われ、学園にご縁のある全ての方々の幸せを願っておられました。学園長先生が望んでおられたことは、『私たちが、課せられた責務を十分に果たし、人として、「生まれてきてよかった」「生きてきてよかった」と思える人生を歩んでほしい』ということであったと思います。先生のご意向に沿うよう、私たち一人ひとりが精進努力し、幸せの道を歩きたいと思います。
報恩感謝です。学園長先生に心から何度も何度も「有難うございました」の言葉を捧げてください。
それでは、只今より、黙とうを捧げたいと思います。
黙とう。
お直りください。 有難うございました。
この後、十一時過ぎに、学園長先生が乗られた車が正門を通りますので、合唱して、最後のお見送りをしてください。
放送でお知らせいたしますので、その時は担当の先生の指導に従ってください。
以上です。

(令和(2021)年1月12日)